びまん性脱毛症は、女性に多く見られる脱毛症のひとつです。今回は、びまん性脱毛症の原因や治療法について、詳しくご紹介します。最近、抜け毛や薄毛が気になり始めた方はぜひ参考にしてみてくださいね。薄毛や抜け毛を改善するためには、早めに病院や専門クリニックで相談することをおすすめします。
びまん性脱毛症とは、髪全体のボリュームが減ってしまう状態です。特に女性に多く見られる脱毛症で、髪の成長が何らかの原因で妨げられることによって起こります。主な原因としては、ホルモンバランスの乱れや栄養不足、血行不良などが挙げられます。これらの要因が複合的に影響しあうことで、びまん性脱毛症が起こることがあるので、注意が必要です。
一般的には、30代後半から40代にかけてホルモンバランスが変化しやすい時期に発症しやすくなりますが、20代でも過度なダイエットやストレス、生活習慣の乱れが原因となり、自律神経のバランスが崩れてホルモンバランスが乱れ、脱毛症が引き起こされることもあります。
また、びまん性脱毛症は一つの原因だけでなく、複数の要因が絡み合って発症することが多いため、セルフケアだけでは改善が難しい場合もあります。
びまん性脱毛症は自然に治ることが難しい症状ですが、適切な治療を受けることで薄毛や抜け毛は改善されるでしょう。
特に、ホルモンバランスの乱れが原因で発症した場合、処方薬を使った治療が行われることがあります。症状が良くなってきたからといって、自己判断で薬を止めるのは避けましょう。急に薬をやめると、ホルモンバランスが再び崩れて、びまん性脱毛症が再発し、薄毛や抜け毛が進んでしまうことがあります。薬で改善が見られた場合でも、服用をやめるタイミングは医師としっかり相談して、無理なく進めることが大切です。薬の量を自分で調整することはできませんので、担当医としっかり連携して治療を続けるようにしましょう。
ここでは、びまん性脱毛症を引き起こす可能性がある4つの原因を紹介します。原因を知り、事前に対策できるようにしましょう。
びまん性脱毛症は、ホルモンバランスが変化すると発生しやすくなります。仕事が忙しい、人間関係がうまくいっていないなど、悩みを抱えていると症状がでてしまうことがあります。
また髪の毛と女性ホルモンには密接な関わりがあるとされていますが、具体的な仕組みはまだ解明されていません。びまん性脱毛症と関係があるとされているのは、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類の女性ホルモンです。女性は、この2つのホルモンが月経周期に合わせて増減を繰り返し、体調を整えています。
特にエストロゲンは、脳や骨、毛髪などの健康にも関わりがあるといわれており、ホルモンバランスが崩れると抜け毛や薄毛が発生しやすくなると考えられています。
びまん性脱毛症は、頭皮の血行不良が原因で起こることもあります。血液は酸素や栄養を体全体に運ぶ大切な役割を果たしていますが、頭皮の血流が悪くなると、髪の成長に必要な酸素や栄養がうまく届かなくなります。その結果、毛根が健康でなくなり、髪が生えにくくなったり、抜け毛が進んだりすることがあります。
また、びまん性脱毛症は頭皮の厚みの変化でも引き起こされることがあります。頭皮が薄く固くなると、血流が滞りやすくなります。それに、いつも同じ位置で髪を分けたり、髪を強く結びすぎたりすると、特定の部分に負担がかかり、そこから髪が薄くなることがあります。毎日分け目を変えたり、髪をあまり強く縛らないよう意識したりすることが大切です。
栄養不足もびまん性脱毛症の原因の一つです。私たちの体は、食事から摂取した栄養素を使って、体のあらゆる部分を作り出しています。身長を伸ばしたり、筋肉をつけたりするために栄養素が必要なように、髪の毛を育てるためにもさまざまな栄養素が必要です。特に、髪の毛の成長に大切な栄養素には、鉄、亜鉛、ビタミンD、ビオチン、葉酸などがあります。
髪の毛の成長には、毛根にある毛乳頭細胞と毛母細胞が関わっています。摂取した栄養素が血液を通じて毛乳頭細胞に届くと、毛乳頭細胞が指示を出し、毛母細胞が細胞分裂をして髪の毛が作られます。髪がトラブルなく成長するためには、毛乳頭細胞に栄養素がしっかり届くことが大切です。食事の量が少なかったり、栄養バランスが偏ったりすると、毛母細胞の細胞分裂がうまくいかず、薄毛や抜け毛が進んでしまうことがあります。
健康な髪の毛を育てるため必要な栄養の中でも、特に鉄分が不足すると抜け毛の原因になりやすいと言われています。鉄分は、酵素の生成や代謝、細胞分裂など、体の中でとても大切な役割を果たしています。健康な髪が育つためには、頭皮にしっかりと栄養や酸素が届くことが大切です。
鉄分が不足すると、血液中のヘモグロビンが減り、酸素や栄養を全身に運ぶ力が弱くなります。そのため、酸素がうまく運ばれず、頭皮が酸欠状態になることがあります。酸素が足りなくなると、細胞分裂がうまく進まず、髪の毛の成長が遅れてしまい、抜け毛や薄毛が進んでしまうことがあります。
ここでは、びまん性脱毛症の治療方法を3つ紹介します。薄毛や抜け毛で悩んでいる場合、一人で抱え込まず、早めに病院や専門クリニックに相談することが大切です。
病院やクリニックで受けられる薄毛治療の中で、最近注目を集めているのが「エクソソーム毛髪再生医療」です。エクソソームは、細胞から分泌されるとても小さなカプセル状の物質で、髪の成長や修復をサポートする「成長因子」がたくさん含まれています。それを頭皮に浸透させることで、毛根の働きを助け、髪が育ちやすい環境を整えるのがエクソソーム毛髪再生医療です。
従来の再生医療による治療と違い、血液採取が必要なく、体への負担も少ないため、気軽に始めやすいのが特徴です。
びまん性脱毛症の改善に使われる主な処方薬は、パントガールとミノキシジルの2つです。
パントガールは、女性の薄毛や抜け毛治療のために作られた内服薬で、髪の毛や頭皮の健康を保つために必要なケラチンやシスチンなどの栄養素が豊富に含まれています。医薬品というよりサプリメントに近いので、副作用が少なく、継続しやすいのが特徴です。
ミノキシジルは、直接頭皮に塗るタイプの外用薬で、現在日本で唯一の発毛成分として認められています。ミノキシジルを含む発毛剤は市販されていますが、女性が使う場合は注意点がいくつかあります。初めて使用する際は、病院やクリニックで相談することをおすすめします。処方してもらうことで、万が一副作用があった場合でも、すぐに対応してもらえます。
自毛植毛とは、薄毛や抜け毛の影響がない部分の毛髪を、気になる部分へ移植する治療法です。ウィッグとは異なり、髪を生成する細胞ごと移植するため、定着すれば何度も生え変わり続けます。自分の髪の毛を移植するため、周囲からも気づかれにくいという点も大きなメリットと言えるでしょう。
女性のびまん性脱毛症は、いくつかの要因が重なり合って起こります。その中でも特に、加齢によるホルモンバランスの変化が大きな影響を与えていると考えられています。びまん性脱毛症を改善するためには、早めに病院や専門クリニックで相談することが大切です。原因は一つだけではないため、ひとりひとりに合った治療を受けるためにも、専門家に判断してもらうことが一番安心です。
あおば通りかずみクリニックでは、女性に多く見られる「びまん性脱毛症」のご相談を受け付けております。院長をはじめ、スタッフは全員女性ですので、デリケートなお悩みも安心してお話しいただけます。丁寧なカウンセリングを通して、お一人おひとりの症状やご希望に合わせた治療法をご提案いたします。
また、最近注目されている「エクソソーム毛髪再生医療」も行っており、より根本的に薄毛治療をしたい方にもおすすめです。「なんとなく髪のボリュームが減ってきたかも…」と感じたら、どうぞお気軽にご相談ください。
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