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2026年10月28日

更年期太りの原因とウゴービ|知っておきたい基礎知識

「今までと同じ生活をしているのに、なぜか体重が増える」。40代後半から50代にかけて、こんな声をよく聞きます。原因はホルモンの変化にあります。そして最近では、肥満症の治療薬「ウゴービ」を選択肢に入れる人も増えてきました。
この記事では、更年期太りの仕組みから、ウゴービの保険適用条件や実際の効果まで、わかりやすくお伝えします。

更年期に太りやすくなるのはなぜ?

女性ホルモンの減少と内臓脂肪の関係

鍵を握るのは、女性ホルモンのエストロゲンです。このホルモンには、内臓脂肪の蓄積を抑え、脂肪をエネルギーとして使いやすくする働きがあります。更年期に入るとエストロゲンの分泌が減り、この働きが弱まります。結果として、脂肪が蓄積しやすくなります。
もう一つの変化が、脂肪のつく場所です。エストロゲンには、脂肪を皮下脂肪として蓄えさせる作用もありました。分泌が減ると、蓄積先は内臓脂肪へと移ります。体重の数字は変わらなくても、お腹まわりだけ出てくる。この現象の正体は、脂肪がつく場所の変化です。

筋肉量や代謝の変化も体重増加の原因に

さらに、エストロゲンは血糖値を調整するインスリンの働きを助ける役割も担っています。この作用が落ちると血糖コントロールが乱れ、脂肪がつきやすく、食欲も安定しにくくなります。加齢による筋肉量の低下も重なり、基礎代謝が低下しやすくなります。複数の要因が同時に進むのが、更年期太りの実態です。自律神経のバランスも崩れやすく、睡眠や食欲のリズムが乱れることも、体重管理を難しくする一因になります。

更年期の体重管理にウゴービは使える?

ウゴービとは?効果と保険適用の条件

ウゴービは、セマグルチドという成分を使ったGLP-1受容体作動薬です。週1回、自己注射で使用します。2023年3月に日本で肥満症治療薬として製造販売承認され、2024年2月に発売されました。脳の食欲中枢に働きかけて満腹感を持続させ、食欲そのものを抑える仕組みを持っています。
ただし、誰でも保険で使えるわけではありません。まず、高血圧・脂質異常症・2型糖尿病のいずれかを持っていることが前提です。そのうえで、BMIが27以上かつ関連する健康障害が2つ以上、またはBMIが35以上であること。加えて、食事療法と運動療法を行っても十分な効果が出なかった実績も求められます。保険診療での処方には、医療機関や医師について定められた要件を満たす必要があります。近所の内科では対応できないケースが多いのは、こうした事情によるものです。保険適用の条件を満たさない場合でも、自由診療での使用には医師による適応や安全性の判断が必要です。

ウゴービの効果と副作用について

日本人を含む東アジア人を対象にした臨床試験では、68週間の投与後に平均13.2%の体重減少が確認されています。体重100キロの人なら、13キロ前後の減量に相当する数字です。ウエスト周囲径の減少も報告されており、内臓脂肪への効果が期待される薬といえます。
一方で、副作用も無視できません。吐き気、下痢、便秘、嘔吐といった消化器症状は治療初期に起こりやすく、多くは数週間で落ち着きます。まれに胆石や胆嚢炎、膵炎といった重い副作用も報告されているため、専門医の管理下での使用が前提となります。用量は0.25mgから始まり、4週間ごとに段階的に増やしていく方式です。いきなり最終用量から始めるのではなく、体が慣れる時間を確保しながら進める設計になっています。この段階的な増量は、副作用を抑えるための工夫でもあり、体への負担を見ながら調整できる点は、安心材料のひとつと言えるでしょう。

ウゴービを検討する前に知っておきたいこと

食事・運動など生活習慣の見直しも大切

ウゴービは、あくまで食事療法・運動療法の効果を補う位置づけです。薬だけに頼るのではなく、たんぱく質を意識した食事や、筋肉量を保つための運動を並行して行うことが、治療の土台になります。特に更年期世代は筋肉が落ちやすい時期でもあるため、体重の数字だけでなく、筋肉量や内臓脂肪の変化にも目を向けたいところです。体重計の数字が同じでも、体の中身は改善しているというケースは珍しくありません。

ウゴービの自費診療と費用について

保険適用の条件を満たさない場合、ウゴービは自費診療の扱いになります。用量によって薬剤費が変わり、治療が長期にわたる薬でもあるため、総額はまとまった金額になりやすいのが実情です。医療機関によって設定は異なるため、事前にカウンセリングで見積もりを確認しておくと、後になって想定外の出費に驚くことが減ります。保険診療との違いは、金額だけではありません。処方の判断基準や通院頻度も、自費診療の医療機関ごとに幅があります。安さだけで選ばず、肥満症治療の経験が豊富な医師かどうかも、判断材料に加えておきたいところです。

更年期の体重増加にお悩みの方は、あおば通りかずみクリニックへ

更年期による体重増加には、女性ホルモンの減少や筋肉量の低下など、さまざまな要因が関係しています。ウゴービは肥満症の治療薬ですが、誰でも使用できるわけではなく、医師による適切な判断が必要です。
更年期の体重変化は、意志の弱さだけが原因ではありません。体の変化を理解し、自分に合った方法で無理なく体重管理を続けることが大切です。

あおば通りかずみクリニックでは、更年期の体重増加や体調の変化についてのご相談を承っています。また、GLP-1受容体作動薬「ウゴービ」を用いたダイエット治療(自費診療)についても、現在の体重やBMI、健康状態などを確認し、一人ひとりに合った治療をご案内しています。
更年期太りやダイエットにお悩みの方、ウゴービについて詳しく知りたい方は、お気軽にご相談ください。

 

医師

執筆

室井 和美
あおば通りかずみクリニック院長
    2000年  順天堂大学医学部 卒業
    2000年~ 公益財団法人 宮城厚生協会坂総合病院 勤務
    2006年~ 医療法人鉄蕉会 亀田総合病院(千葉県) 勤務
    2008年~ 医療法人成和会 山口病院(千葉県) 勤務
    2009年~ 赤坂ブレストインターナショナルクリニック 勤務
    2010年~ 医療法人社団新宿レディースクリニック会
         新宿レディースクリニック・東京レディースクリニック 勤務
    2011年~ 医療法人浄仁会 大泉記念病院 勤務
    2015年~ 医療法人仁泉会 みやぎ健診プラザ 勤務
    2016年  あおば通りかずみクリニック開院
    2021年  医療法人社団誠母至豊会 設立

https://www.kazumi-clinic.com/doctor/

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